大規模修繕工事(劣化調査1)

劣化調査とは足場が組み終わると、外壁の劣化状態(タイルや塗装面の浮きやひび割れ等)の調査を目視、触診や打診等により行います。足場がないと正確な調査が出来ないため、この時点で行います。

「この調査により見積書の数量が確定され、工事費の実数清算が行われます。」

打診

打診棒による打診音の変化を聞き分けて、モルタルやタイルの浮き等の劣化状態と箇所をマーキングにより特定していきます。
この作業が、今後の補修工事の基本となります。

クラック (ひび割れ)

建物表面に発生したひび割れをクラックといいます。
コンクリートのひび割れに伴って生じるものと、仕上げ面の収縮によるもの等いろんな状態があります。 
クラックの幅にもよりますが、このまま放置すると室内への漏水の他に、コンクリートの中性化や、雨水の浸入による鉄筋の腐食、爆裂が進行しコンクリートに重大な影響を与える事もあります。

「中性化とは、本来アルカリ性のコンクリートが酸性側へ変わっていくこと。
酸性になると鉄筋が錆びるなどの影響があります。」

爆裂

外壁のクラックから侵入した雨水等により内部の鉄筋が酸化し腐食して体積が膨張する事により、
外側のコンクリートが押し出されて表面が崩れた状態を言います。このまま放置すると、コンクリートに重大な影響があるとともに落下災害の危険もあり、早急な補修が必要です。